近年、資金調達の方法として「ファクタリングを利用する」という選択をする人が増えてきました。
ファクタリングは請求書を売却し資金調達する方法で、支払サイクルが長い個人事業主やフリーランスにとって非常に使いやすい資金調達方法だと言われています。
しかし、個人事業主やフリーランスが利用できないファクタリング会社もまだまだ多く、利用できるところは限られてしまいます。
そんな中、最近では個人事業主やフリーランスに特化したファクタリングサービスも誕生してきました。
「フリーナンス」「ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)」「labol(旧nugget)」の3社です。
しかし、この3社はサービス内容が一見似ており、何が違うのか良く分からないという方も多いのではないでしょうか。
本記事ではファクタリング会社勤務経験及び利用経験のある筆者が、この3社を調査、徹底比較してみました。
フリーランスでファクタリングを考えている方は是非参考にしてください。
フリーランスでファクタリングを考えている方は下記記事も参考にしてください。
目次
フリーナンス・ペイトナーファクタリング・labolの比較表
サービス名 | 
フリーナンス |  ペイトナーファクタリング |  labol |
入金スピード | 最短60分 | 最短60分 | 最短60分 |
手数料 | 3~10% | 一律10% | 一律10% |
対象 | 個人 | 個人/法人 | 個人 |
取扱いサービス | 2社間/3社間 | 2社間 | 2社間 |
オンライン対応 | 〇 | 〇 | 〇 |
対応地域 | 全国 | 全国 | 全国 |
最低買取額 | 1万円 | 1万円 | 1万円 |
最大買取額 | 25万円(初回) | 10万円(初回) | 10万円(初回) |
必要書類 | 請求書 住所確認できるもの 請求書が送付済みであることが確認できるもの 請求書が受領済みであることが確認できるもの 銀行口座の入出金履歴3ヶ月分以上 | 請求書 写真付き身分証明書 | 請求書 写真付き身分証明書 取引エビデンス 請求確認メール |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
フリーナンス・ペイトナーファクタリング・labolの共通点
「フリーナンス」「ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)」「labol(旧nugget)」 の3社は個人事業主・フリーランスに特化したのファクタリング会社です。
共通するメリットとデメリットを解説します。
共通するメリット
それぞれに共通するメリットは、以下となります。
- 最低買取額が1万円から
- 法人と比べ必要書類が少ない
- 審査、入金が早い
- オンライン完結
- 全国対応
今回紹介する個人事業主・フリーランス向けのファクタリングサービスは、従来の法人向けと比較して、最低買取額が低い、 必要書類が少ない、審査、入金が早い、オンライン完結、全国対応という5つのメリットがあります。
法人向けのファクタリングでは買取額は「30万円~」と提示されていることが多いですが、今回紹介する3社では少額取引が多い個人事業主・フリーランスのニーズに合わせ「1万円~」と、非常に低い買取額を提示しています。
また、個人事業主・フリーランスに特化しているので、提出する書類が少ないことも特徴です。
法人であれば会社謄本や決算書、納税証明書などたくさんの書類を集める必要がありましたが、個人事業主・フリーランス向けのファクタリングでは基本的には「請求書」「取引エビデンス」「顔写真付き身分証明書」の3点のみで申込みができるようになっています。
3社ともオンラインファクタリングなので、インターネットとPCがあれば全国どこでも利用可能なのも優れたポイントです。
共通するデメリット
3社共通のデメリットは初回の最大買取額が少ないことです。
フリーナンスは25万円、labolとペイトナーファクタリングは10万円で設定されています。ただしこれらの買取額は、利用を重ねるごとに見直しが行われます。
利用可能額の上限変更に合わせて手数料も下がる可能性もあるため、ファクタリングを利用する際は自身に合ったところを1本に絞って利用するのが得策だと言えます。
10万円では少なすぎて資金繰りが改善しない!という場合は下記記事も参考にしてみてください。
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各サービスのメリット・デメリット
フリーナンス、ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)、labol(旧nugget)とそれぞれ3社を比較して、特筆すべきメリット・デメリットをまとめました。
フリーナンスのメリット
ランサーズ利用者に使いやすい
フリーナンスは日本最大級のフリーランスプラットフォーム「ランサーズ」と提携しているため、ランサーズ経由で受けた仕事を即日払いにすることもできます。
通常ランサーズでは毎月15日と月末の2回の入金サイクルとなっていますが、フリーナンスを利用すればその日のうちに報酬を振り込んでもらうことが可能です。
あらかじめフリーナンスに登録しておくことと、ランサーズでの利用も報酬が1万円以上の案件出ないと即日払いが利用できない点は注意が必要です。
手数料が3%~で利用できる
今回比較対象となる「ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)」と「labol(旧nugget)」の2社は、手数料が一律10%となっています。
フリーナンス即日払いでは、手数料が3%からとかなり低い設定になっています。
10万円の請求書を買い取ってもらった場合、10%だと手数料が1万円となりますが、3%であれば3,000円なので、7,000円の差が生じます。
ファクタリングは手数料が低ければ低いほど現金化できる範囲が大きくなるため、とても重要なポイントとも言えます。
保険サービスが充実している
フリーナンスでは個人事業主やフリーランスに向けの保険サービスを豊富に取り扱っています。
フリーナンスに登録した人全員に適用される「あんしん補償」は、業務中の事故や受託物の事故に対して保険が適用されます(登録後翌月15日から付帯)。
給付金額10万円が受け取れる「所得補償保険」は、所定の入院をした場合に保険金が支払われます。18~39歳であれば男女一律500円の保険料で加入できるのも魅力です。
最近では「コロナminiサポほけん」も登場し、新型コロナウイルスに感染した場合に一時金が支払われる保険が開始されました。
いずれも収入が不安定であるフリーランスにとって強い味方となる保険を取り揃えており、「万が一」に備えることができるのが大きな特徴となっています。
フリーナンスのデメリット
フリーナンスのデメリットは書類の多さが挙げられます。
提出する必要書類が多い
フリーナンスのデメリットは必要書類の多さです。
ナゲットは3種類、ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)は2種類のみでファクタリングの申し込みができますが、フリーナンスは6種類の書類が必要です。
- 請求書
- 住所確認ができるもの(公共料金の領収書など)
- 請求書が送付済みであることが確認できるもの(メールなど)
- 請求書が受領済みであることが確認できるもの
- 銀行口座の入出金履歴3ヵ月分以上(推奨:6ヶ月分)
- その他(納品物や契約書など)
ただし、フリーナンスの手数料が低いのは、これら書類を元に与信調査をしっかり行っている為でもあります。
情報公開されてはいませんが、審査通過率も他の2社と比べ高くなっていると考えられます。
審査通過率について詳しく知りたい方は下記記事をご参照ください。
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ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)のメリット
ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)では取り扱える請求書の範囲や、必要書類の少なさがメリットとして挙げられます。
個人間の取引もOK
ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)の特徴は「個人間の取引もOK」とされることです。
フリーナンス、ナゲットの2社では個人間の取引はNGとなっています。他のファクタリングでも同様、個人間取引のファクタリングは門前払いとなります。
個人事業主・フリーランスは個人と取引している人も多くいますが、ファクタリング業界ではまだまだ個人間の取引は寛容されていない中、ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)はかなり柔軟な対応をしてくれると言えます。
必要な提出書類は2種類のみ
フリーランスに特化したファクタリングの中で、必要な提出書類が一番少ないのがペイトナーファクタリング(旧yup先払い)です。
必要な書類は「請求書」と「本人確認書類」の2点のみ。急な資金繰り悪化でも、ファクタリングを申し込みたいと思ったその時に用意する書類が少ないのは非常に助かりますね。
テックビズ会員なら初回の利用手数料が無料
ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)はファクタリングの手数料を一律10%としていますが、テックビズ会員であれば初回のみ利用手数料が無料となります。
テックビズフリーランスはITフリーランスの独立支援サービスを行っており、個人のスキルアップや案件紹介、税務代行などを利用することができます。
テックビズは無料登録で利用できるので、ITフリーランスの方でファクタリングを利用したい場合はペイトナーファクタリング(旧yup先払い)を第一候補としても良いでしょう。
ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)のデメリット
ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)のデメリットは手数料が変わらないことが挙げられます。
どれだけ使っても手数料は一律10%のまま
ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)のデメリットは手数料が一律10%であることです。
「フリーナンス」や「labol(旧nugget)」ではそれぞれ与信タスク制度を設けており、アンケートの回答や書類の提出でナゲット間での信用度が上がれば、手数料が下がる可能性があります。
ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)ではこのような与信タスク制度はありませんので、毎月定期的に利用する可能性のある人には違うファクタリングを検討しましょう。
審査が厳しめ
SNSや口コミを調べると、ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)の審査は厳しいという声をたまに目にします。
この点については必要書類が少ない分審査がやや厳しくなっていると考えて良いでしょう。
ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)の審査については下記記事にて詳しく説明していますので、良ければこちらもご参照ください。
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labol(旧nugget)のメリット
labol(旧nugget)のメリットは簡易診断や紹介キャンペーンなど他社にはないサービスがある点です。
友達紹介キャンペーンでお得に利用できる
labol(旧nugget)では他ファクタリングでは実施していない「友達紹介キャンペーン」を行っています。
身近にいるlabol(旧nugget)の利用者に紹介をしてもらうと、初回の買取手数料が半額の5%で利用できます。
また、紹介者は特典として新規登録者の買取額のうち5%のAmazonギフト券がもらえます(10万円の請求書買取で5,000円分のAmazonギフト券を進呈)。
今回比較する3社では前述のペイトナーファクタリングがテックビズ会員で初回手数料0%となっていますが、「ITフリーランス」が条件となっています。
それ以外の職種の方でファクタリングを利用したい場合、labol(旧nugget)が手数料面で一番お得だといえるでしょう。
東証一部上場企業が運営する安心感がある
labol(旧nugget)の運営である株式会社セレスは東証一部上場企業のため、社会的な信用度も高く、企業としての安心感があります。
とくに「ファクタリングが初めてで、請求書を買い取ってもらいたいけど少しだけ不安がある…」という人には安心して利用できる判断材料になるのではないでしょうか。
labol(旧nugget)のデメリット
法人は利用できない
labol(※旧nugget)のデメリットはファクタリングの利用が個人事業主のみに限られてしまうことです。
フリーナンスやペイトナーファクタリングでは個人事業主だけではなく、法人も利用することができます。そのため、ファクタリングを継続利用しているときに法人化してしまうと、ナゲットのファクタリングは利用できなくなってしまいます。
事業拡大で法人化も視野に入れている方は他のファクタリングを利用するのがいいでしょう。
あなたが使うべきファクタリングサービスは?
フリーナンス、labol(旧nugget)、ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)の3つのファクタリングでどれを選んだらいいかわからないあなたに、各社おすすめの人はどのような人か、まとめました。
フリーナンスはこんな人におすすめ
- 初回10万円以上の請求書を買い取ってもらいたい人
- 個人事業主・フリーランス向けの保険・補償を付けたい人
フリーナンスでは他の2社と違い、初回でも10万円以上の請求書を買い取ってもらえます。
最高25万円まで可能なので、10万円~25万円の請求書を現金化したい個人事業主・フリーランスは、フリーナンスを選ぶのが得策です。
また、所得補償のような保険も充実しているので、わずかな掛け金でピンチの時に備えたい人もフリーナンスがおすすめです。
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ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)はこんな人におすすめ
- 急ぎで資金調達をしたい人
- 継続的な利用ではなく、単発での利用を考えている
ペイトナーファクタリング(旧yup先払い)は必要書類が「請求書」と「顔写真付き身分証明書」の2点なので、他と比べて書類を用意する手間がありません。そのためとにかく急ぎで資金調達をしたい人におすすめです。
振込先にセブン銀行を指定していれば24時間365日着金が可能なので、スピーディーに振込が完了します。
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ペイトナーファクタリングに関しては公式にインタビューさせて頂いた記事もあるのでそちらも是非ご覧ください。
labolはこんな人におすすめ
- 身近にlabol(旧nugget)を利用している人がいる
- セブン銀行を利用している
llabol(旧nugget)の利用手数料は一律10%となっていますが、一回でもlabol(旧nugget)でファクタリングを利用したことのある知り合いに紹介をしてもらうと、初回のみ半額の5%の手数料でファクタリングが利用できます。
少しでも手数料を安く抑えたい方におすすめです。
また、labol(旧nugget)もyupと同様、振込先がセブン銀行であれば審査完了後すぐに現金化することが可能です。
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手数料は10%前後と大差はありませんが、紹介や他社サービス経由、与信タスクなどで手数料を下げることができますので、どこを利用すれば手数料が抑えられるかを見極めることも重要となります。
今回の記事が個人事業主・フリーランスの皆さまの参考になれば幸いです。
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